・沙・羅 ...

花は舞う 華は歌う
桜が語る・・・

月が朧に 其の輝きを隠すから
空が霞んで 其の想いを隠すから
嗚呼、貴女は今なお焦がれて、恋い焦がれているのだと

風に手折られる姿に似て
儚く悲しく、されど美しく笑った、貴女
風に乗せた薄紅のたよりに 応えなど無いけれど

“ 桜花 散りぬる風の なごりには 水なき空に 波ぞ立ちける ”


嗚呼、貴女は今宵も泣いているのでしょうか
触れ得ぬ指先を思って
実らぬ想いを抱いて

(この花がせめて 貴女の慰めになればと終夜)



月華桜舞 天涯のうつほ


舞 花 
  祈 華 風

桜幻想の十六夜 秘めたる想いの歌