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目を射るような白い光
私が捨てた、光の楽園
石段を踏みしめる
此の奥に待つのは、彼の女
金の眸の、天命の女神
お前に奪われ、狂った魂
お前に奪われ、失くした右目
総ての怒りと憎悪を胸に
最後の問いを
滲み渡るような暗い情炎
妾(わらわ)が捕らえた、哀れな命
ゆるりと見遣る
噎せ返る血の匂いを纏い
この地へと舞い戻ったか
妾が縛り、ねじ曲げた運命
妾が奪い、光を消した右目
其れを差し出す道を選んだのはそなた
来るが良い、そなたに答えを与えてやる
限りなく清浄な
光溢れる、天上の楽園
「奪われた」求道女と
「奪った」天命の女神との
最後の対峙の瞬間を
唯、無垢な風だけが見守っていた