紅く染まった水鏡
刃を突き立て、もう一度
覗き込む其の水底に
摘み取った魂たちの声が揺らめく

“求めよ”、と
“惑うな”、と

低く暗く、呪縛するような囁き

焔色の水鏡
刃を突き立て、もう一度
濁った水面の漣(さざなみ)に
蒼の眸が冷たく揺れる

“往かねば”、と
“探さねば”、と

戒めの鎖に似た刃を抱いて

今一度
もう一度

英雄を、問う


“汝の選ぶ未来の姿、其の是非の如何や?”