其れは
深い眠りの底を彷徨う
渇きに似た
焦燥
其れは
深い眠りの底を彷徨う
餓えに似た
虚無
祈りを捨てて
刃を取ったあの日から
魔の囁きに
耳を傾けたあの瞬間から
微睡む霧のように心を蝕む
欠落
誰か
答えを
“汝の進む先、その未来の是非の如何や?”
摘み取る命の雫でも
悶える命の断末魔でも
満たされない、此の、魂
其の渇きの始まりを忘れても
其の餓えの始まりを忘れても
求める心だけは朽ち果てること無く
『求道女』
私が求めるのは『道』ではないのに