“――――― 汝に、問う”

禍々しい紅に染まって昇る月
白磁の頬に飛んだ鮮赤の雫
くらくら舞い散る爆ぜた焔の華

摘み取った命の名残に曇る
鈍色の大刀を携えて


“進む其の未来の姿、如何なるや?”

絶対の断罪を示す月光
身に纏う眩いまでの純白
焼け落ちて色褪せた無惨な梔子(くちなし)

喉元に突きつけられた白刃の
なんと冷ややかで甘美な事よ


血色の石畳を踏みしめて
冷めたそのかんばせで
燃え上がる炎を気にも止めずに


“是ならば往け 非ならば・・・”

ただ、我が答えを欲する
其れはこの上なく危険で
この上なく美しき
至高の、存在


『求道女(シスター)』


貴女が赦す答えは、きっと私の中には無い