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乱れ舞い散る其の色彩に

こんなにも、浅ましく

心が、踊る・・・・・




【 赤朱之爛 -せきしゅのらん- 】




「っゃ!!いやああああああ!!!」

乱反射してぐわんぐわんと鳴り響く
引き裂かれるように、悲痛な絶叫。

掻き消す異音は、ぐしゃともブチともつかぬ、拉げ引き千切れるような音。
手酷く抱かれる幸村の体に、また深い傷が増えた刹那であった。


武田を伊達が攻め滅ぼし、幸村が政宗の手に落ちて、半年。
日に日に、政宗の暴は其の残虐さを増してゆくばかり。

愛しくて愛しくて
捕らえてきた紅蓮の輝き。
慈しんで、大切にして
幸せにしようと思っていた、彼の日々は一体何処へ?


「ha.戦場じゃそんな声上げたことも、そんな面したことも無ぇってのにな!?」

みしっ、ガグッッッ!!!

一際鈍い、骨が唯折れただけでは済まされないような音。
政宗の手で、強引に捻曲げられた幸村の左腕の二の腕が、崩壊した。
あまりの激痛に、声も無く目を瞠り、漸く幾ばくしてから後。

「ぁ・・ぁぁ・・・っっああああああああああああ!!!!!」

零れる悲鳴と涙に、政宗が満足そうに、嗤う。



真っ直ぐな、少年であった。
真田幸村。天覇絶槍、紅蓮の覇気。
其の瞳に、其の心根に、惹かれて心奪われて。
形振り構わずに、武田を落とした。強引に攫った。

思えば、幸村が到底従う筈も無い方法で、手中に収めたのだ。
けれど、でも。

憧れ続けた其の太陽を手に入れたら、今度は。
従わせたくなるのが、罪深き性と言うべきもので。

其れでも最初のうちは。
何とかして、此の思いを受け入れてほしくて。
其れこそ、壊れ物を扱うように
儚い雪に触れるかのように
掠めるように手を伸ばして


其の度に、拒まれた。

・・・・・届かぬ思いの虚しさに耐えられなくなり
荒む心の暴虐のまま、破壊し尽くすように愛したのは、何時だっただろうか。

以来
政宗が幸村を、丁重に扱うことは無くなった。

傷つけ、痛めつけ、ズタズタにする其の日々の中
気づいてしまったのだ。

ほら、こんなにも

お前には、血の色がよく似合う

仄白い肌によく映えて

艶めかしく

あえかに、命の温もりを添えて


死なない程度に爪の跡を
殺さない程度に深い傷を

与え続けてやるよ
其れがお前に一番似合う化粧



「・・・ろ、して・・・・・」

激痛に喘ぐ声が懇願する、何時も。
光の失せた双眸で、政宗を見上げて。

「ころして、くだされ・・・・・」
「そいつぁ無理な話だ。流石に死体を愛する趣味は無ぇんでな。」

死なせない。
生きて、血色の地獄の縁で俺に縋り付く姿こそ
真田幸村、お前の真実なのだから


鋭利に研ぎ澄ました、其の右の人差し指の爪を
幾度も幾度も首筋に突き刺しては抜き、其の度に散る深紅が幸村の頬を汚していく


・・・綺麗

此の手で削りゆく命の、総毛立つほどの美しさ


「愛してるぜ、幸村。」

憎んでるぜ

恨んでるぜ


はくはくと、断末魔の声を上げ損ねたように痙攣する幸村の唇を
自分の其れで塞ぎながら、政宗は

・・・・・滑らかな幸村の右肩に
己の五指全ての爪を、ぎりりと突き立てた。














††††††††††
・・・或る種、一番流れ着いてはいけないところに流れました・・・
幸村はズタボロですね、非道いことになってます。
伊達様、もう鬼畜とかバイオレンスとか、そういう言葉で済まされる領域超えてr(殴)
魔のモノの配下ですね、これじゃあ・・・


きっとこのあと伊達様は、織田か何処かの軍勢の前に散って、けれど
魔のモノの配下・六爪として復活、残虐な殺戮を繰り返すんじゃないかと・・・
で、ルーダー狩りを一任されるほどの幹部になるんですよ、きっときっと。
彼を倒すためには、彼が捕らえている幸村の魂を救わないといけません。
思い出の品は「ハチマキ」の方向で。
青葉城内を探索して、見つけてあげてください。
したら、ルーダーの力が解放されてボス戦になります。
(最終的に何の話してるのアンタ!!!)

BGM:『失われた日々』(「遠来未来」様からお借りしました)