変わらない関係のまま、在り続ける御仁が居る
けれど
変えていきたいと願う関係を
作り上げても、良いんじゃないかと思ってた
引き金を引く刹那
「お館様あ!!」
「ゆきむらあ!!!」
「おやかたさまあ!!!!」
「ぃゆきむるぁ!!!!!!!」
飛び交う怒号は、もう厭になるほど聞き慣れた其れ。
此処の関係、もうひたすらに変わらず。
「やれやれ。乱世も終わったってのに、変わらんお人たちだ。」
呆れた風情で嘆息する佐助の、背後に。
遠い日に袂を分かったはずの陽炎・かすがの、麗しい立ち姿があった。
「まあ、俺たちは俺たちで、仲良くやろうよ。裏切ったり裏切られたりは、もう御免。だろ?」
振り返りながら問えば、整ったかすがのかんばせに、笑みが浮かぶ。
「へへ。」
片目を瞑って戯けて見せても、金切り声で怒鳴ったりしない、かすが。
争うつもりも、怒らせるつもりもなかったのに、叶わずにいた光景だった。
濃い睫毛に彩られた眸が、軽く伏せられて何とも艶やかな影を落としていた。
背を預けていた五重塔から、ふわりと離れる其の身のこなしは、何ともしなやかで。
「・・・ほー・・・・・・」
散々、嫌われていた相手だけに、受け入れてくれたのかと思える其れらに、感嘆の吐息が漏れた。
凍り付いたのは、僅か半瞬の後。
優美な笑みはそのままに、かすがは。
一丁の拳銃を取り出し、佐助に突きつけた。
「なっ・・・」
絶句する佐助を、嘲笑うかのような、微笑。
くすくすと、漏れるさんざめいた笑いは何処までも軽やかなのに。
引き金にかけられた指は。
ただ佐助を狙う銃口は。
冷酷な現実だけをまざまざと刻んでいた。
「はは・・・じょーだん・・・・・」
力無く笑うしかできない佐助に、無情にも。
繊細極まりない白い指から、鉛玉が贈られた・・・・・・。
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佐助ED文章化。
ファンの間ではもう、取り沙汰されすぎてアはハはははハなムービーです。
このEDが元で、てゆかこのネタで、佐助の両手両脚義足に義手って設定
の続き書いてるサイト様が、知ってる限りで二つあります。
全然話の内容違うけど、佐助の手足が作り物って設定は共通。
うちの勘助の右足義足は、この辺がヒントだったり。
往々にして、佐助の手が鉄製の義手だったから鉛玉を止めることが出来たって
感じの続きになってます、余所では。
かすがは其れを知っていたり、知らなかったり。
うちではこの後勘助が、何処ぞの時計塔の斧男のように登場します。
Quick drop様の「青・空、白・雲」を聴きながらちまちまと。
音楽をお借りしたサイト様へは、此方からどうぞ。