白は、紅に
紅は、黒に

黎明の庭を蝶は舞う
ひらり、ひらりと翻り
儚き其の鱗翅に
散り逝く魂を楚々と乗せて

白は紅に染まり
紅は黒く変わる

黎明に舞う人魂蝶
還らざる悲劇を無言のうちに
戻れない悲哀を其の背に宿し

明けゆく空
何処とも無く其の最果てへ・・・

救済の彼方へと

消えて いく